ピアノ2世の苦しみ

現在80歳台の方で、子供の頃ピアノを習っていた人はかなり少ないでしょう。
80歳台は1931年生まれ~1941年生まれで、1941年~1945年は太平洋戦争!

だいたい国産ピアノは、まだまだ限られた台数だっただろうし、戦後の混乱の中でピアノを習う余裕のある人は、ほんの一部であったに違いありません。

80歳台の親を持つ60歳台の方々は、ピアノを習った人もかなり多いはずです。

60歳台の方の親はピアノを習った事がないのですから、とにかく自分の憧れを子供に託し「練習練習!」とせき立てたり、戦時中のスパルタ教育!…目上の者を敬い逆らわず少々軍隊的な傾向も残っていて厳しく練習させられた人も多いはず!(他の事も全てに於いてそうだったのですが)

ピアノ教育界も西洋に追いつけとばかり、NHKなども一流のピアニストを先生に迎え「ピアノのおけいこ」という番組を放送していました。

この年代の方からは、ピアノが嫌で仕方なかったという話もよく聞きます。

50歳台の方々の環境は、60歳台の方々の状況とそれほど変わらない様にも思います。

現在40歳台・30歳台の方々はと言うと…

個人差が大きいのですが、かなり理想的な環境の元にピアノを弾いてきた方も多いと思います。

お稽古事もピアノ以外にたくさん現れ、ラクして楽しいレジャーもあり…

そんなに苦労して積み重ねて音楽の喜びを得なくても、他に楽しいことが沢山ある!
(だからこの頃では、皆んななかなかピアノが弾けるまでにならないのですが。。。一般的にです。当教室では…ペース・メソッドの教室では、楽しみながら力をつけて貰っていますよ)

だから本人がやりたければすればいいし、無理にしなくても良いよ~ってな雰囲気!

嫌な人は簡単に辞めて行くし、ピアノが好きな人は親にとやかく言われずに、本人が自由にのびのびと能力を伸ばせる余裕を持てる!それにピアノ教育業界も指導法の研究が進み、理想的な指導法の元で習った方も多いはず!

これぞ最高の環境!

ところが、その様にして自分の能力を伸ばして自由に音楽を楽しめるようになった親が、さて子供に音楽教育を施した時、親に音楽の教養があるだけに子供に厳しく当たる❗️

これは、本当に困ったことです。

昔、自分の親は音楽の事が分からなかったから、少し出来ると「うちの子は凄いわ~」って感動してもらえた!
日々の練習内容や発表会の演奏についても小うるさく言われなかった!

だからのびのびと楽しめて来たのに、ついつい子供には言ってしまう!

子供のことは許せない!

そう言う事が、よくあるのです。

それは、ピアノの先生をしている人にもホントによくある話!

だから、私はペース・メソッドでグループレッスンで自分の子供を育てたのですけどね!

まあ、音楽をするには、ほんわか~~~としておかなければいけないと言う事です。

と言っても、基礎的な事の積み重ねは要るし、そこを手抜きしてはいけない!

その「飴と鞭の使い分け」「塩加減」が子育てには、本当に難しいところですね。
(鞭ってほどじゃあありませんが)

イラストはわんパグです。

金子ピアノ教室@樟葉

追記
全てに於いて個人差が一番大きいので、全ては一概には言えません。

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