ピアノを楽しく習うには
先日、数年来触っていない箇所の整理をしていたら、懐かしい写真が出て来ました。

大学卒業後、初めて主催して行ったピアノ発表会の写真!
後ろの列の両端に立っているブルーのトレーナーを着た2人は、私の生徒ではありません。
当時、中学生と高校生のご兄弟で、この2人のお父様と飛行機の中で知り合い、ギターのデュエットで参加して頂いたのです。
私が大学卒業後、すぐの確か夏頃だったと思います。
東京へ講習会を受けに行った帰りの飛行機で、隣の席になった方が彼らのお父様でした。
当時、まるでバスのようなプロペラ機しか飛んでいなかったルートでした。
1時間位のフライト時間で、その時にお隣の方が「お一人で、ご旅行ですか?」と声をかけて来られました。
「旅行という訳ではありませんが、ピアノを教えていて講習会に行っていたんです」と。
「そうですか!実は、うちの息子たちはギターを習っていて。。。」と話が弾み、色々話しているうちに
その方のお宅は、私が出張レッスンに伺っているお宅のすぐ近くであることが分かり。。。
「今度、そのギターの先生がレッスンに来られる時に、是非お越しください」
…と言うことになったんです。
その頃、私はクラシックギターを習いたいと、軽く思っていて。。。
そんな話も飛行機の中でしたと思います。
そして、そのギターの先生は男の方で、プロのギタリストとか職業として教えている方ではなく(それでも本格的にギターに熱中しておられる名ギタリストだったと思いますよ)、職業は公的な任務をお持ちの方でした。
その方がレッスンに来られる日に、約束通りお宅を訪問させて頂き、この様に初めての私の発表会で息子さんたちに客演として弾いて貰ったと言う訳です。
この時は、色々楽しい話がいっぱいありまして。。。
些細なことなんですが。。。
彼らのお母様が、とっても手厚いおもてなしをしてくださり、素敵なお茶とお菓子を丁寧にお出しくださり美味しかったこと。
それから、「まあ、一体こんなにお若い方に、主人は何と言って声をかけたんでしょうねえ。。。想像がつきませんわあ。。。」と笑っておられたこと。
「私もギターは習いたかったんですけど。。。」と言ったら、お兄ちゃんの方が、「過去形だ!」と呟いたこと。その時、「初対面なのになかなかハッキリ意見する子だな」って私が思ったこと。
飛行機の中で、「私もギターを習いたいんですけど」とか言ったような気もするから、もしかしたら先生を紹介してくれるつもりだったのかなあ。。。とその時少し思ったこと。
楽器を習うって、弾けるようになるまでに時間がかかるし、相当練習しないと叶わないから、そう簡単に始められないんです。ピアノの指導法をしっかり身につけていくつもりだったし、残念ながら時間がありません!
って、心で呟いていたんです。
ギターのレッスンを見学させて頂き
その時、ギターの先生が私におっしゃったことは
「息子がいてね、2歳なんですよ…それで、ピアノ教室に通わせたんです。音楽に親しませてやって下さいと言ってね。そしたらね、暫くしたら先生が、<あなたの息子さんは、才能はないです>と言って息子は辞めさせられたんです」
「ピアノが弾けるようにして下さい!なんて、一言も言ってないんですよ~❗️‼️❗️」
「ただ、音楽に親しませてやって下さい❗って言っただけなんですよ❗️‼️‼️」
…と相当怒っていました。
このギターの先生が求めていることは、ペース・メソッドのモペット<幼児用おんがくをはじめよう>の世界だと思いました。
音楽に通じている人は、将来、楽器演奏が出来るようになる為には、幼少期にどんな音楽体験が必要かを漠然と解っているのです。
けれども、その「幼少期の理想的な音楽体験の方法」について実際に行える人は、少ないです。
だから自分では教えられなくて、ピアノの先生にお願いしたけれど、その先生は2歳児の音楽教育について深く考えたことがなく、理想的な指導が出来なかったと言うことだと思います。
ペース・メソッドは、ピアジェの発達心理学の考えのもとに研究して構築されており、3歳から上級レベルまで緻密に組み立てられたテキストが準備されていて、これを順序立てて積み重ねることにより確実に音楽力が習得されていきます。
全てを網羅しており抜かすところが無いからこそ、どんな人の心も捉えることが出来るのです。
この時、私がその話をしてギターの先生の息子さんをお預かりしたら良かったかもしれませんが、私は敢えてその話をしませんでした。
ペース・メソッドについては、ムジカノーヴァと言うピアノの月刊誌で出会って感動して、「これだ❣️」と思いテキスト買い込み研究してはいたものの、まだ講習会には行っていなかったしペース・メソッドでの指導もしていなかったのです。
その場の状況からしても、それをお話しするのは差し控えました。

この時、飛行機で行った講習会は、音楽大学が行っている1週間缶詰になって勉強するリトミックだったように思います。
そのリトミックに2年続けて参加し、3年目にはまた別の講習会に4、5日連続で参加し、卒業後4年目になって初めて、仕方なくペース・メソッドの講習会に参加しました。
3年の間、バイエルや他の教材を使っていて…またバスティンなどの講習会にも行きました。
しかし、「やっぱりペース・メソッドでやらないから、苦労するんだ!このまま教えていてもこの子たちを上級レベルまで連れて行くことは出来ない」
…と感じ、思い切って講習会に参加したのです。
それからと言うものペース・メソッドの講習会を追いかけて、東京や宮崎や福岡にも出向き
これまた、お掃除月間で整理していて出て来たのは、講習会の終了証書20枚!
これです。

各レベル毎に、昔は24時間の講習会が、近年では18時間の講習会が行われています。
つい先日もレベル③の講習会を受け終わったところです。

それでは、ついでですので2回目3回目の発表会の写真も小さく出しておきます。


1回目終了後、2年目には2回目の発表会を行う気力もない程に疲れており、次の開催は卒業後3年目に!
そして、卒業後4年目に第3回を行い、その後、結婚して大阪に参りました。
もう一つ!第1回目の発表会が終わった時に、1人のお母様がおっしゃったことに
「色々な発表会がありますよね、先生のお友達のような方がたくさん来ておられて華やかな会もあるし、会場も大きなホールでするのもあるし。。。」
ん??? 何が言いたいのかなあ。。。 どう言う意味だろう。。。
…と思って聞いていましたが、
それはホールやステージが、その方のイメージと違っていたと言うことでしょうか~…?
私は…!
その時は発表会を終えた充実感で心満たされて、ニコニコと聞いていただけだったんですが…
もっと発表会らしく、大きなホールでして欲しかったと言うことだったのかもしれません。
そんなこと言ったって、大学を卒業して1年目の春に行う初めての発表会なんだから、そんなに立派なのができる訳ないでしょう!
と、堂々と胸を張っておりました。
この時は、発表会と呼ぶのも烏滸がましいように思い「おさらい会」として、お世話になっている楽器店の広いお部屋を借りて行ったのです。
そんなことを言っておられた方の子供さん方も、その後の発表会にも心よくずっと参加して下さいました。
現在の当教室の発表会は、通って来てくださる生徒の皆さんが、長年に渡りレッスンを継続し発表会を楽しみにして参加してくださるのと、ペース・メソッドでのレッスンなので、練習不足の時があっても音楽の概念を毎回のレッスンで積み重ねていける結果、年齢を重ねる毎にみんなが上達し、発表会の会場も良い音響の立派なホールで、世界最高峰のピアノを弾かせてあげられるようになりました。
それに加えて参加者の皆さんが、この世界最高峰のピアノの素晴らしさを感じ、真剣にピアノで自己表現をすることを楽しんでいるのです。
このことは、とても有り難く嬉しい限りです。
地に足をつけた、みんなの努力と忍耐の結果です。

年齢に相応しい指導法で、適齢期教育をすること
いつも心を交わして、本人が分かる指導をすること
生活の中で、無理がない学び方をさせること
これが、ピアノを楽しく習う秘訣だと思います。
金子ピアノ教室@樟葉
イラストは、わんパグです。

大学卒業後、初めて主催して行ったピアノ発表会の写真!
後ろの列の両端に立っているブルーのトレーナーを着た2人は、私の生徒ではありません。
当時、中学生と高校生のご兄弟で、この2人のお父様と飛行機の中で知り合い、ギターのデュエットで参加して頂いたのです。
私が大学卒業後、すぐの確か夏頃だったと思います。
東京へ講習会を受けに行った帰りの飛行機で、隣の席になった方が彼らのお父様でした。
当時、まるでバスのようなプロペラ機しか飛んでいなかったルートでした。
1時間位のフライト時間で、その時にお隣の方が「お一人で、ご旅行ですか?」と声をかけて来られました。
「旅行という訳ではありませんが、ピアノを教えていて講習会に行っていたんです」と。
「そうですか!実は、うちの息子たちはギターを習っていて。。。」と話が弾み、色々話しているうちに
その方のお宅は、私が出張レッスンに伺っているお宅のすぐ近くであることが分かり。。。
「今度、そのギターの先生がレッスンに来られる時に、是非お越しください」
…と言うことになったんです。
その頃、私はクラシックギターを習いたいと、軽く思っていて。。。
そんな話も飛行機の中でしたと思います。
そして、そのギターの先生は男の方で、プロのギタリストとか職業として教えている方ではなく(それでも本格的にギターに熱中しておられる名ギタリストだったと思いますよ)、職業は公的な任務をお持ちの方でした。
その方がレッスンに来られる日に、約束通りお宅を訪問させて頂き、この様に初めての私の発表会で息子さんたちに客演として弾いて貰ったと言う訳です。
この時は、色々楽しい話がいっぱいありまして。。。
些細なことなんですが。。。
彼らのお母様が、とっても手厚いおもてなしをしてくださり、素敵なお茶とお菓子を丁寧にお出しくださり美味しかったこと。
それから、「まあ、一体こんなにお若い方に、主人は何と言って声をかけたんでしょうねえ。。。想像がつきませんわあ。。。」と笑っておられたこと。
「私もギターは習いたかったんですけど。。。」と言ったら、お兄ちゃんの方が、「過去形だ!」と呟いたこと。その時、「初対面なのになかなかハッキリ意見する子だな」って私が思ったこと。
飛行機の中で、「私もギターを習いたいんですけど」とか言ったような気もするから、もしかしたら先生を紹介してくれるつもりだったのかなあ。。。とその時少し思ったこと。
楽器を習うって、弾けるようになるまでに時間がかかるし、相当練習しないと叶わないから、そう簡単に始められないんです。ピアノの指導法をしっかり身につけていくつもりだったし、残念ながら時間がありません!
って、心で呟いていたんです。
ギターのレッスンを見学させて頂き
その時、ギターの先生が私におっしゃったことは
「息子がいてね、2歳なんですよ…それで、ピアノ教室に通わせたんです。音楽に親しませてやって下さいと言ってね。そしたらね、暫くしたら先生が、<あなたの息子さんは、才能はないです>と言って息子は辞めさせられたんです」
「ピアノが弾けるようにして下さい!なんて、一言も言ってないんですよ~❗️‼️❗️」
「ただ、音楽に親しませてやって下さい❗って言っただけなんですよ❗️‼️‼️」
…と相当怒っていました。
このギターの先生が求めていることは、ペース・メソッドのモペット<幼児用おんがくをはじめよう>の世界だと思いました。
音楽に通じている人は、将来、楽器演奏が出来るようになる為には、幼少期にどんな音楽体験が必要かを漠然と解っているのです。
けれども、その「幼少期の理想的な音楽体験の方法」について実際に行える人は、少ないです。
だから自分では教えられなくて、ピアノの先生にお願いしたけれど、その先生は2歳児の音楽教育について深く考えたことがなく、理想的な指導が出来なかったと言うことだと思います。
ペース・メソッドは、ピアジェの発達心理学の考えのもとに研究して構築されており、3歳から上級レベルまで緻密に組み立てられたテキストが準備されていて、これを順序立てて積み重ねることにより確実に音楽力が習得されていきます。
全てを網羅しており抜かすところが無いからこそ、どんな人の心も捉えることが出来るのです。
この時、私がその話をしてギターの先生の息子さんをお預かりしたら良かったかもしれませんが、私は敢えてその話をしませんでした。
ペース・メソッドについては、ムジカノーヴァと言うピアノの月刊誌で出会って感動して、「これだ❣️」と思いテキスト買い込み研究してはいたものの、まだ講習会には行っていなかったしペース・メソッドでの指導もしていなかったのです。
その場の状況からしても、それをお話しするのは差し控えました。

この時、飛行機で行った講習会は、音楽大学が行っている1週間缶詰になって勉強するリトミックだったように思います。
そのリトミックに2年続けて参加し、3年目にはまた別の講習会に4、5日連続で参加し、卒業後4年目になって初めて、仕方なくペース・メソッドの講習会に参加しました。
3年の間、バイエルや他の教材を使っていて…またバスティンなどの講習会にも行きました。
しかし、「やっぱりペース・メソッドでやらないから、苦労するんだ!このまま教えていてもこの子たちを上級レベルまで連れて行くことは出来ない」
…と感じ、思い切って講習会に参加したのです。
それからと言うものペース・メソッドの講習会を追いかけて、東京や宮崎や福岡にも出向き
これまた、お掃除月間で整理していて出て来たのは、講習会の終了証書20枚!
これです。

各レベル毎に、昔は24時間の講習会が、近年では18時間の講習会が行われています。
つい先日もレベル③の講習会を受け終わったところです。

それでは、ついでですので2回目3回目の発表会の写真も小さく出しておきます。


1回目終了後、2年目には2回目の発表会を行う気力もない程に疲れており、次の開催は卒業後3年目に!
そして、卒業後4年目に第3回を行い、その後、結婚して大阪に参りました。
もう一つ!第1回目の発表会が終わった時に、1人のお母様がおっしゃったことに
「色々な発表会がありますよね、先生のお友達のような方がたくさん来ておられて華やかな会もあるし、会場も大きなホールでするのもあるし。。。」
ん??? 何が言いたいのかなあ。。。 どう言う意味だろう。。。
…と思って聞いていましたが、
それはホールやステージが、その方のイメージと違っていたと言うことでしょうか~…?
私は…!
その時は発表会を終えた充実感で心満たされて、ニコニコと聞いていただけだったんですが…
もっと発表会らしく、大きなホールでして欲しかったと言うことだったのかもしれません。
そんなこと言ったって、大学を卒業して1年目の春に行う初めての発表会なんだから、そんなに立派なのができる訳ないでしょう!
と、堂々と胸を張っておりました。
この時は、発表会と呼ぶのも烏滸がましいように思い「おさらい会」として、お世話になっている楽器店の広いお部屋を借りて行ったのです。
そんなことを言っておられた方の子供さん方も、その後の発表会にも心よくずっと参加して下さいました。
現在の当教室の発表会は、通って来てくださる生徒の皆さんが、長年に渡りレッスンを継続し発表会を楽しみにして参加してくださるのと、ペース・メソッドでのレッスンなので、練習不足の時があっても音楽の概念を毎回のレッスンで積み重ねていける結果、年齢を重ねる毎にみんなが上達し、発表会の会場も良い音響の立派なホールで、世界最高峰のピアノを弾かせてあげられるようになりました。
それに加えて参加者の皆さんが、この世界最高峰のピアノの素晴らしさを感じ、真剣にピアノで自己表現をすることを楽しんでいるのです。
このことは、とても有り難く嬉しい限りです。
地に足をつけた、みんなの努力と忍耐の結果です。

年齢に相応しい指導法で、適齢期教育をすること
いつも心を交わして、本人が分かる指導をすること
生活の中で、無理がない学び方をさせること
これが、ピアノを楽しく習う秘訣だと思います。
金子ピアノ教室@樟葉
イラストは、わんパグです。
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