清々しい顔で帰って行った^_^

ペース・メソッドでレッスンしているからって、全員が理想的に確実に、そのレベル相応の力をつけてきている訳ではありません。

…と言うか…

全ての人が、何か落とし物をしながら進んできます。
不完全なまま進んでいるのです。

完璧に身につけるまで、そのページ・そのレベルで足踏みさせていたら

一向に学びを進められないし、逆に何も身につきません。

今朝のレッスンのK君も当然のことに、沢山のことを無視し、落としてきました。
(大丈夫!それは、全員ですから!)
(ペース・メソッドは、スパイラルラーニングでバランスドダイエットなので、復習をしながら一歩一歩進みます。何度となく、少しずつ発展させながら同じ内容が学べるので、少しくらい落としていても大丈夫です)

人はそれぞれに、入る時と入らない時があります。

いくら親に言われようが、先生に言われようが…

本人が、興味を示さなければどうにもならないのです。

まあ、こんな風に言うと現代の言い回しに反するのかもしれないけれど、男の子は大概に置いてそんな感じです。

そして、男の子が とーーっても多い当教室!

お正月に行った「ピアノを楽しむ会」では人数のほぼ半数が男性!自分でびっくりしてしまいました。

女の子の方が、1人多いだけでした。

ちょっと話が逸れましたが。。。



今日は、中学生でレベル③に入って6、7ページを学んでいるK君でした。

このページは、Ⅰ-Ⅳ-Ⅱ-Ⅴ7-Ⅰの和声進行を学ぶページです。

全調(メジャー)でこの和声進行を弾くと共に、この流れで出来ている曲(茶色の小瓶)を即興でバリエーションしたりします。

それを学びながら弾いている曲は、モーツァルトK545の第1楽章
(本当は、2楽章の方にこの和声進行が多いのですが)

この曲は、初心者のためのソナタとも言われており、「ピアノを中心に、コンクールにも出て一生懸命!ピアノ中心に習おう!」と思っている人は、小学生のうちに弾いてしまっているかもしれません。

けれども、私たちはそうではなく

長い人生の中で音楽に親しみ、日常生活の中で彩りや励ましを音楽から与えられ、心を正常に保つためにピアノに触れている皆さんです。

ソナタについての話

ソナタとソナタ形式は、別物であること
(ソナタの中に、ソナタ形式が含まれているのですが)

ソナタの第1楽章が、ソナタ形式でできていること

これは、中学3年生の音楽の授業に出てくること

ソナタ形式は、主題提示部・展開部・主題再現部があり

主題は、第1主題と第2主題があり

第1主題が長調の場合、第2主題は第1主題の5度上の調(属調)で作る決まりになっていて

だから、ほら!第1主題がCメジャーだから第2主題はGメジャーになっているでしょ?

それで、主題提示部は第2主題は属調になるけれど、再現部は第2主題もそのまま元の調のままで最後まで行くから

だから再現部の時、気をつけないと、また元に戻ってグルグル回ってしまうわよ!

と、お話ししました。

今まで、調についての学習も全調で進めてきているので、このくらいは皆んな話が理解できます。

この曲は、実は再現部の考え方に2通りあり、そこまでの説明は今回はしていません。
こう言うところが、天才モーツァルトの成せる技なのですが、詳しくお知りになりたい方はレッスンでご質問ください。

それで。。。
話が専門的過ぎると思う方も居られると思いますが。。。

でも、こんなドラマを知って弾くのと、ただ音を追って行って楽しむ?苦しむ?…のとでは全く面白さが違うので…



まだ再現部の方は、読譜が定着していない部分もあり

そこで、和音の移り変わりと和音の基本形と転回形の話をして

これは、このレベルのこのページで習ったよ!…と声をかけ…


うんうん…そうかそうか…聞いたことがある…そうだったっけ?…など


それに、これは、主題提示部と全く同じことでしょ?
Cメジャーだったのが、Fメジャーに変わっているだけです。
だから、私達は、調のこととか和音のこととか、移調とかをずーっとやってきているのよ~~~!

ほら!主題提示部のココと全く同じ!調が違うだけよ!

大曲を弾くようになった時に、このようにこれまでの学びが役立つのです。


なーるほど~~~、とK君!


音楽は、横の流れが大切!

和音の低音を追っていくと、左手はこのメロディの移り変わりになるねえ

和音の性格が、こう変わるねえ…表情が変わるねえ…

…と主観ではなく、論理的に説明がつき!

K君も 納得!


だから、男の子もピアノが続くのかも!…男の子の人数が多いのかも!…とか思ったりして



そんなレッスンをして…
K君は、清々しい顔で帰って行きました。


「今日はねえ、いつも次に来るM君は来ないのよ~修学旅行に行ってるからね!北海道!」

「へーいいなあ。。。」

「高校生は、だいたい北海道か沖縄よ!…公立は、昔からだいたい北海道か沖縄ね!
M君は私学だけれど、私学は海外に行ったりしてたけど、今はコロナで行けないでしょう?
だから、私学も北海道とか沖縄になるんじゃない!?」

…とか言う話をして(聞いて)、「僕も早く行きたいなあ。。。」って感じで帰って行きました。

きっと充実感を持って帰って行っただろうK君!

今日一日、他の活動も実りある日にして下さい。

その為に、朝一番にピアノに来ているのだと思いますよ!




金子ピアノ教室@樟葉

追記
いつもペース・メソッドのことを書くけれど、私はペース・メソッドを教えているのではありません。
ペース・メソッドでレッスンしておくと、音楽をするのに便利だから、音楽を理解し誰でも楽にピアノが弾けるようになるからペース・メソッドのテキストを使ってレッスンしています。
ペース・メソッドについては、こちらから

コメント

非公開コメント