ピアノ2世の幸せ

お母さんが大人になるまでピアノを習っていたか、他の音楽活動(ブラスバンドやオーケストラ、ピアノ以外の楽器に親しんでいた等)を行っていたり現在もそれを行なっている場合は、子供も幼少の頃から音楽に包まれて育っている事が多く、音楽的な耳やソルフェージュ能力を既に持ち合わせている事が多いです。

ピアノを弾くための能力は、実は幼少の頃に培うのが断然得策です。
年齢が上がってからでは思うように成果が上がらない事が多いので、生まれた時から音楽に包まれているのは幸せな事です。

ただ音楽を聴いているだけ、お母さんが弾くピアノを聴いているだけ、お母さんが弾く他の楽器を聴いている…

…と言うのは、いざピアノを習い始めてから「レッスンで教えなくとも知っている。身体に入っている」と言う場合が大変多く見受けられ、教えやすいことも多いです。(ただ子供が0歳から2、3歳の頃は、ピアノを弾く暇もない場合もよくありますね)

また、普段の自宅練習の時もお母さんがすぐに間違いに気付き上手にフォローしてくださったなら、子供も間違いを正すのに苦労せずに進んでいく事ができます。

何よりも親子で一緒に共演し音楽を楽しめるのは、とりわけ親にとっては嬉しい事でしょう。
子供も小学校2、3年生位までは、皆んなそれを喜ぶようです。

大人になるまでピアノを習っていたお母さんは、兎に角ピアノや音楽が大切なので、その思いが子供にも伝わり音楽に親しむように育ちます。

お母さんが数年か小学生の間位までピアノを習っていて、その後は音楽とは縁が無かった場合、お母さん自身もピアノのことを忘れかけている事がよくあります。

また、数年でピアノを辞めてしまったお母さんは、その頃受けていたレッスンや練習方法に問題があり、ピアノに対してコンプレックスを抱えている事があります。

それでも自分の子供にはピアノを楽しく習ってほしいと一生懸命なので、レッスンや練習にも協力的です。

自分が習っていた経験から、分かることも多いので教える側からすると助かる事も多くあります。


「お母さんが」と書いてきましたが、現代はピアノ経験のあるお父さんもたくさんおられます。

これまでに当教室に来られた方で、入門の面談も発表会の連弾も全て「ピアノの担当は僕です」と言う方もおられました。
お父さんがジャズに親しんでおられ、会社員でありながらライブハウスで活躍しておられたりと言う事もありました。
また、今もお父さんがJポップの楽譜を買ってきては弾いている。紅蓮花を子供に教えてお父さんも楽しみを分かち合っている。…と言うのもあります。

私は、全てを微笑ましく見ております。
全く幸せな光景です。


これまでのご両親の経験を生かして、ご家族で音楽を楽しんでほしいと思っています。
それが、家族円満…ご家族での会話が弾むきっかけ…思春期で言葉少なくなりがちな時期にも、音楽を通して子供の心に触れて親子で理解し合えるようになればいいなと思っています。

金子ピアノ教室@樟葉

追記
「ご両親のピアノ経験による違い」の観点から書いていますが、ピアノ経験が無いご両親の下でも音楽との接し方について工夫する事ができるし、全ては一概には言えません。
いずれにせよ子供との関わり方、親は「育て上手」になれるように、私も子供が独立した今も言葉の端々には気をつけなければいけないと思う日々を過ごしています。

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